安曇野|教会風の赤レンガで有名な安曇野のシンボル「禄山美術館」
安曇野市から白馬村までの約50kmの間に点在する
19館の美術館を結んだものを「安曇野アートライン」と呼ばれるほど、
安曇野は美術館が多くあります。
その中でも「碌山美術館」はツタが絡まる教会風の建物として有名で
安曇野のシンボルとも言われる美術館。
今回は「碌山美術館」を紹介します。
安曇野の地元の人々に愛され約30万人の寄附支援により誕生
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日本近代彫刻の先駆者となった荻原守衛(禄山)の作品と資料を保存する
禄山美術館が誕生したのは1958年(昭和33年)
禄山の芸術の素晴らしさを多くの人に伝えようとする熱意ある地元の人々
約30万人の寄附支援により誕生しました。
禄山と関係の深い優れた芸術家たちの作品が収集保存され、
日本近代彫刻の流れと展開を鑑賞することが出来ます。
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荻原守衛(禄山)は1879年12月1日に長野県安曇野市穂高の農家の五男として生誕。
1897年18歳のころ、家業を手伝うかたわら、相馬愛蔵に嫁いだ良(黒光・こっこう)の持参した油絵
〈亀戸風景〉を見て感動し美術の世界へ足を踏み入れます。
20代前半は絵画を学んでいた禄山ですが、1904年25歳のときロダンの〈考える人〉に
衝撃を受け、彫刻への転換を決意。
それ以降、彫刻の制作に専念し、1908年29歳のころ新宿に次兄の支援を受け、アトリエを新築。
生命感あふれる作品が真の芸術を求める人々の心をとらえました。
1910年30歳で永眠した禄山の作品は第4回文展に〈女〉が出品され文部省に買い上げられました。
〈女〉は日本近代彫刻の最高傑作とも言われ、重要文化財作品とされています。
レンガの建物が絵になる庭は静寂に包まれた美しい空間
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禄山美術館といえばこの教会風の建物で有名ですが、
もともと禄山はキリスト教だったことから、教会風に造られました。
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敷地内はそれほど広くはないですが、教会風の建物の周りには井戸やベンチなどがあり、
絵になる雰囲気のいい空間です。
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春は桜が咲き、夏は緑のツタが美しく、秋は紅葉、冬は雪化粧をまとった建物が
美しく四季折々の美しさがあります。
禄山の生涯を生命感あふれる作品を通して感じ、
そして安曇野のシンボルとも言われる禄山美術館へ足を運んでみては?
撮影日 2017/4/21