「横浜なら豚骨、新潟なら生姜…というように、ご当地ラーメンってありますよね?
信州と言えば、やはり味噌です!」
と、取材に応じてくれたのは、
松本駅と松本城のちょうど中間あたりにある伊勢町通りに店舗を構えている
「麺匠 佐蔵」のスタッフの山岸和也さん。
近世の情緒ある蔵造りの外観に「らうめん」という
独特な表記が面白いこちらのお店は、味噌ラーメンの専門店。
ルーツは鎌倉時代にまで遡ると言われる信州味噌を、
現代に復活させたいという思いでお店を開いています。
訪れる人は学生、外国の方、家族連れ、サラリーマンに高齢者と、
実に様々。
入り口から入ってすぐ右側の券売機で注文する品を買い、
1階奥のカウンター席へ。
二階のテーブル席も広々としています。
二階に上がる階段が急になってるので、
お客さんからは「松本城の階段みたい!」とツッコミが入るんだとか。
人気商品は佐蔵味噌らぅめん(780円)。
メニューは至ってシンプルで豚骨系の味噌ラーメンが6種類。
佐蔵味噌らぅめんをベースに、
マー油を加え香ばしくスパイシーに仕上げらた焦がし黒味噌らぅめんや、
ニンニク・生姜・ごま油の入った野菜味噌らぅめんも。
つけ麺は、魚介と味噌を用意。
トッピングやサイドメニュー、飲み物もあります。
1番人気の佐蔵みそらぅめん(味玉トッピング)と、
黒豚の餃子(400円)を頼みました。
安養寺味噌は辛口なのですが、
まろやかなコクがあってやさしい味わいです。
どっしりとした麺のために、スープの中は意外なほど密度が高い!
噛みごたえをしっかりと感じるほど太めの印象です。
目測では、おおよそ1.5mm~2.1mmくらいはありそう。
山岸さんにお伺いしたところ、
中太~太麺のストレート麺とのこと。
コリコリとした長いメンマは、噛みごたえに変化をつけてくれます。
麺を楽しみつつ、ときどきメンマを齧るといいアクセントになります。
餃子はサクッとしていて、噛んだ瞬間に黒豚の甘みが爆発的に広がります。
がぶっと噛んだらやめられません。
「これはセットで欲しくなる!」と感じました。
赤と黒を基調した、暖かくも落ち着きのある空間で、
楽しい一時を過ごさせていただきました。
最後に山岸さんにメッセージをお伺いしました!
いかがでしたか。
ちなみに、
安養寺味噌を作ったとされるのは心地覚心(しんちかくしん)という
鎌倉時代に南宋に渡った禅僧です。
では、それを広く普及した人物は?
これを兵糧に使い、長野に広めたのは
かの武田信玄だそう。
歴史ある信州味噌を使ったラーメンをぜひ味わいに来てみては
いかがでしょうか。
※取材日:2017年2月27日